アクセスダイアリーACCESS DIARY
  • 2016.5.1カテゴリー: アクセス日記 地域づくり

    あなたに見て欲しくて
    嘘を通すためにはその嘘を覚えておく必要があります。記憶が消えてしまう可能性があれば嘘はつけません。本当の自分でいるためには本当に大切にしていることが見えてくるはず・・・ふとそう思いました。

    3月末で高次脳機能障害者のデイサービスを閉鎖して1か月が過ぎました。ひとりの人のために準備したこの部屋も、事業所都合で居場所ではなくなりました。ぽっかりと心に空いた虚しさの中、何を大切にしていけばいいのかを迷って迎えた新年度でした。

    何故、福祉を事業として始めたのか、何をしたくて何を守りたくて経営をしているのか、本来の事業計画を語る4月の従事者全体研修で社長としては何も打ち出せない自分がいました。「トップの強い意志と職員の本気度」を粋に感じて走り続けてきたはずが足踏み状態です。

    認知症に限らず、記憶障害の方はありのままの自分で生きていらっしゃるはずです。居心地の良さを本能で感じ、人として大切なことだけを残して正直に生きていらっしゃるはずです。それに寄り添えない名ばかりの支援者に私はなりたくありません。

    今日、地域の子どもが「トイレ貸してください」って暖家支援に来ました。故郷に帰ることができない福島の被災者です。地域の小学校で4年生になりました。今年も福島復興のシンボル「ひまわり里親プロジェクト」始まります。「あなたに見て欲しくてひまわりを咲かせてるんだよ」

    本人も家族も地域の誰もが本当の理由を知らない私だけのプロジェクト。でも、地域の方たちは目に見えないオーラで繋がってくれたんです。私は彼を見守り続けたい。青年になり家庭をもつ親になるのを見届けたい。自分に嘘をつかず、本当に大切にしたいものを守り続けていきたいのです。

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このブログに登場するワンちゃん

グラン(♂)

盲導犬協会から訓練を受けて、キャリアチェンジ犬としてアクセスにやってきました。