アクセスダイアリーACCESS DIARY
  • 2016.3.3カテゴリー: アクセス日記 地域づくり

    監督義務
    認知症JR事故の判決が話題になっています。一歩前進した理解に関して喜ばしい判決ではありますが、良かった良かっただけではなく、社会問題として国民全員が明日は我が身として捉えてほしいと思います。

    私は事業者として、福祉サービス提供者として「責任」の有り方をいつも考えます。家族に監督義務がなかったとして、責任能力のない方が福祉や介護サービスを契約している場合はどうでしょうか。事業を監督する者(管理者)にも使用者責任と同等の責任が生じます。

    生命の危機や安全を考えると行動制限や身体拘束が伴います。尊厳や権利を擁護しましょう・・・はわかっていても究極の介護の現実をどこまで理解されてのことなのでしょうか。介護をする家族も専門職も精神的に追い込まれています。虐待は加害者だけの問題ではなく、介護者の人材不足は労働条件と賃金だけの問題ではなく、「責任」の分担と補償の担保があるだけでもかなり軽減されるはずです。

    措置から契約になった介護保険下ですが、介護保険は社会保険であり社会保障です。責任を負うリスクと同時に、家族や事業者を補償する公的な制度が必要なのではないでしょうか。

    中央集権から地方分権になり、各自治体で地域づくりをと地域包括ケアシステムが掲げられていますが、要は街の中の誰にでも誰でもいつでもどこでも「ちょっとした気づきと思いやり」を持って接する社会全体のモラルがあればすむことなのではと。

    他人事ではなく自分事。私たち全員が当事者なんです。

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グラン(♂)

盲導犬協会から訓練を受けて、キャリアチェンジ犬としてアクセスにやってきました。